犬のはなし
保護犬を飼いはじめて3年半になります。
はじめの頃は意思の疎通が難しくて、大変だなと感じた事もありました。
でも半年も経つうちに、と言うよりは気がついたらなんだか意思が通じているような。
毎日地道にコツコツと向かいあっているうちにわかり合えるようになってきたのでしょうね。
このぬいぐるみは高山の版画手ぬぐいでつくられており、十二支全部あります。
7、8年前、縁あって戌年の犬をお土産にいただき、その素朴さにひかれました。
当時飼っていたダックスフンドのモモが、このぬいぐるみを加えてはポーンと投げる遊びをしており、破けて中身の籾殻が出てしまうたびに縫って、遊んで、破けて、縫ってを繰り返していました。お気に入り過ぎて最後には中身の籾殻も少なくなって一体これは何なのか?というくらい訳のわからないものになってしまいました。
そのモモが病気で亡くなったのが3年前です。
そのあと保護犬のダックスフンドと何かのミックス犬のバルを迎えました。
バルは年齢も誕生日も、何の種類なのかも全くわかりません。最初に書いたように怯えていたし、ガリガリに痩せて、目がギョロッとしていつも不安そうでした。パッと初めて見た時はお世辞にも可愛らしいとは言えない状態でした。でも病気で愛犬を亡くしたばかりの私達は命があって体温を感じられるだけで充分愛おしく、そこからお世話がはじまったのです。
先日訪れた高山の古い町並みのお店でこのぬいぐるみを見つけた時、先住犬のモモを思い、絶対連れて帰らなければと思いました。
「親と子で顔がちがうのよ」
「背中の赤い花はイヌタデの花」
と店の方に教わりました。
結局、親犬と仔犬、2匹を連れて帰ってきました。